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高配当株は損切りしない|含み損が出ても売らない3つの理由

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高配当株を買ったら株価が下がった。こういう経験をすると「損切りすべきか」と悩みます。

結論から言います。私は高配当株で基本的に損切りをしません含み損が出ても売らない。それどころか、条件を満たせば買い増します。

これは根性論ではありません。高配当株投資の目的が「株価の値上がり」ではないから、損切りという発想そのものがそもそも合わないのです。

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2026年3月の暴落で、ポートフォリオがどうなったか

2026年3〜4月にかけて、日経平均が51,000円台まで急落しました。私のポートフォリオはどうなったか。

時点 高配当株の含み益
2026年2月28日(暴落前) +21.40%
2026年3月28日(暴落中) +14.36%
2026年4月18日(回復中) +19.14%

約1ヶ月で含み益が7%ほど縮みました。ただし、損はしていません。含み損の個別銘柄はあっても、ポートフォリオ全体ではプラスを維持しています。

このとき私が考えていたのは「損切りしよう」ではなく、「普段割高で手が出なかった大型優良銘柄が買いやすくなった」です。実際にその判断で動きました。

なぜ高配当株は損切りしないのか

理由1:投資目的が「配当収入」だから

損切りという発想は、株価の上昇で利益を得るキャピタルゲイン投資の考え方です。「安く買って高く売る」投資では、予想が外れたときに損切りして損失を限定するのは合理的な判断です。

しかし高配当株投資の目的は違います。株価の上下ではなく、配当金というインカムゲインを積み上げることが目的です。

株価が含み損になっていても、配当金は毎年口座に入ってきます。例えば100万円で買った株が80万円になっても、年間4万円の配当が出続けるなら、10年間で40万円の配当を受け取れます。損切りした瞬間に20万円の損失が確定し、配当収入も途絶えます。損切りは「配当という目的」を自ら放棄することになります。

理由2:株価の下落は「利回りの上昇」を意味するから

高配当株投資家にとって、株価の下落は必ずしも悪いことではありません。

年間配当100円の株を買うとき、株価が2,000円なら利回り5%です。株価が1,500円に下落すれば利回りは約6.7%になります。同じ配当金を受け取るのに、より少ない元本で済むようになった、という見方もできます。

だから私は株価が下落したとき、まず「配当は維持されているか」を確認します。配当が維持されているなら、株価の下落は含み損ではなく「より有利な条件で買い増せるチャンス」です。

理由3:長期保有すると「取得利回り」が上がり続けるから

連続増配銘柄を長期保有すると、自分が買った株価に対する「取得利回り」が年々上がっていきます。

例えばショーボンドHD(1414)を2015年ごろに購入した投資家は、当時の株価は400〜500円台(分割調整後)でした。現在の配当は年間182円なので、当時の株価で割ると取得利回りは40%前後になっています。途中に含み損になる時期があったとしても、この取得利回りがある限り「売る理由」が見当たりません。

損切りして別の銘柄に乗り換えても、このリターンは得られません。長期保有だけが生み出す恩恵です。

「損切りしない=塩漬けじゃないの?」という疑問への答え

「含み損で売らないなら、それは塩漬けでは?」という疑問は正当です。ただ、高配当株の「売らない」と、よくある塩漬けは質的に違います。

高配当株の「売らない」 一般的な塩漬け
目的 配当収入を積み上げる 株価回復を待って売る
含み損中の収入 配当金が入り続ける 収入ゼロ
売る条件 減配・業績悪化・不祥事 「株価が戻ったら」のみ
事前の判断 銘柄選定基準を設けて買う なんとなく買ってしまった

塩漬けは「出口のない含み損」ですが、高配当株の「売らない」は「配当という出口が毎年ある」状態です。株価が含み損でも、毎年4%の配当が入り続けるなら25年で元本回収できます。

暴落時の買い増しルール

株価が大きく下落したとき、私が狙うのは「普段は割高で買いづらい大型優良銘柄」です。

連続増配・財務優秀・業績安定のトップクラス銘柄は、通常の相場では利回りが3%台前半にとどまり、私の基準(3.5%以上)を満たしません。しかし暴落時には株価が落ちて利回りが上昇し、基準圏内に入ってきます。

株価下落時の思考フローはこうです。

確認すること 判断
なぜ下落したか(市場全体 or 個別要因) 市場全体の下落 → 買い増し検討
配当は維持される見通しか 維持の見通し → 保有継続・買い増し
業績トレンドに変化はないか(IRバンクで確認) 悪化が続いている → 保有理由を再考
利回りが自分の基準(3.5%以上)に入ったか 基準入り → 優良銘柄を優先的に買う

損切りすべきケース

「基本的に損切りしない」と言いましたが、損切りすべきケースは明確にあります。

ケース1:業績悪化で減配・無配の可能性が高い

以下の状況が重なったときは損切りを検討します。

  • 2〜3期連続で営業利益が大幅に減少している
  • 配当性向がすでに80%を超えている
  • 会社が中期計画を下方修正している
  • 構造的な問題(業界の縮小・競合の台頭)がある

配当が維持される見通しがあれば含み損でも保有を続けます。しかし減配・無配になれば投資目的が失われます。そのときは損失を確定させてでも、より安定した配当が見込める銘柄に乗り換えるべきです。

ケース2:不祥事・粉飾決算が発覚した

業績悪化とは別に、不祥事・粉飾決算が発覚した場合は即売りを検討します。

粉飾決算は「見せかけの黒字で投資家を欺いた」ということです。これは業績悪化とは別次元の話で、企業のガバナンスそのものが崩壊しています。株価の回復を待つ理由がありません。

KDDI(9433)の不正会計の件も、これが保有に踏み切れない理由のひとつです。業績や配当が良くても、ガバナンスへの不信は簡単には解消されません。

含み損を抱えたときに確認すること

確認項目 確認方法 判断
配当は維持されているか 直近の決算短信・配当予想を確認 維持→保有継続
下落の原因は何か 日経平均と比較・ニュース確認 外部要因→買い増し検討
業績トレンドは変わっていないか IRバンクで直近3期を確認 悪化継続→再考
不祥事・粉飾決算はないか 適時開示・ニュース確認 発覚→即売り検討

株価を毎日チェックして一喜一憂するのではなく、四半期決算のタイミングで業績を確認する習慣をつけることが重要です。

損切りしない投資を成立させる前提条件

ここまで「損切りしない理由」を書いてきましたが、これは最初の銘柄選定が正しくできている場合の話です。

財務が悪い銘柄・配当性向が高すぎる銘柄・業績が右肩下がりの銘柄を買っていれば、「損切りしない=塩漬け」になります。損切りしない投資を成立させるには、入口で絶対に減配しにくい銘柄を選ぶことが前提です。

私が「過去10年以上減配なし」を最低条件にしているのは、こういう場面で安心して保有を続けられる銘柄を選ぶためでもあります。選定基準の詳細は高配当株の銘柄選定基準を解説をご覧ください。

※本記事は個人の見解であり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資にはリスクがあります。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。

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この記事を書いた人

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保有資格:証券外務員一種、FP2級、日商簿記2級

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