高配当株を調べると必ず出てくる「配当利回り」という言葉。これを正しく理解しているかどうかで、銘柄選びの精度が大きく変わります。
配当利回りの計算方法から「利回りが高すぎる株は危ない」という話まで、順番に解説します。
配当利回りとは「投資金額に対する年間配当の割合」
配当利回りとは、株を買ったときの金額に対して、1年間でいくらの配当金を受け取れるかを%で表したものです。
配当利回り(%)= 年間配当金 ÷ 株価 × 100
例:株価2,000円・年間配当80円
80 ÷ 2,000 × 100 = 利回り4.0%
銀行の定期預金金利が0.3%程度の現在、利回り4%は約13倍の差があります。高配当株が注目される理由のひとつです。
「高配当」の目安は何%か
東証プライム市場全体の平均配当利回りは約2%台です。一般的には3.5〜4%以上の銘柄を高配当株と呼ぶことが多いです。
私の基準は3.5%以上。現在の政策金利(0.5%)に3%を加えた水準を目安にしています。これを下回る銘柄は、リスクに対してリターンが見合わないと判断して選定から外しています。
| 利回り水準 | 評価 |
|---|---|
| 2%未満 | 市場平均以下・高配当とは言えない |
| 2〜3.5% | 市場平均前後・私の基準では選定対象外 |
| 3.5〜6% | 高配当の目安・私の投資対象 |
| 7%以上 | 高すぎる・理由を疑う必要がある |
「利回りが高い=良い株」ではない
ここが最も大事な点です。利回りが高すぎる株には、必ず理由があります。
配当利回りの計算式をもう一度見てください。
配当利回り = 年間配当金 ÷ 株価 × 100
利回りが上がるのは「配当金が増えた場合」か「株価が下がった場合」のどちらかです。
問題は後者です。業績が悪化して株価が下落した結果、利回りが高く見えている銘柄が存在します。この状態で買うと、その後さらに業績が悪化して減配が発表され、配当収入も株価も両方失うという「ダブルパンチ」を食らいます。
利回りが高すぎる銘柄を見たら確認すること
- なぜ株価が下落しているのか(業績悪化?)
- 配当性向は適切か(70%以上は要注意)
- 過去10年で減配したことがないか
利回りは「買ったときの株価」で決まる
大切なポイントをもうひとつ。配当利回りは固定ではなく、買った株価によって自分だけの「取得利回り」が決まります。
株価2,000円のときに買った人の利回りは4%でも、その後株価が下がって1,500円になると、利回りが4%の状態で新たに買える人がいる一方で、2,000円で買った自分の取得利回りは変わりません。
逆に言えば、株価が下落しているタイミングで買うと、取得利回りを高くできます。これが「割安なときに買う」という考え方の基本です。
また、連続増配銘柄を長く保有すると取得利回りが年々上がっていきます。10年前に利回り4%で買った株が、増配によって今の取得利回りが8%になっている、ということが起きます。これが長期保有の恩恵です。
→ 詳細は恩株とはで解説しています。
まとめ
- 配当利回り=年間配当金 ÷ 株価 × 100
- 高配当の目安は3.5〜6%。7%以上は理由を調べる
- 利回りが高い理由が「株価下落」なら要注意
- 買った株価で取得利回りが決まる・割安時に買うほど有利
- 連続増配銘柄を長く持つほど取得利回りが上がっていく
配当利回りの次に理解したいのが「権利確定日」です。どのタイミングで株を持っていれば配当を受け取れるのかを確認しましょう。→ 権利確定日・権利落ち日とは
※投資にはリスクがあります。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。


