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高配当株の銘柄選定基準を解説|利回りだけで選ぶと失敗する理由

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高配当株を選ぶ指標はたくさんあります。

PER・PBR・ROE・自己資本比率・配当性向・EPS……調べれば調べるほど、何を基準にすればいいかわからなくなります。

私も最初はそうでした。

10年以上続けてきた今の私のやり方は、まず入口の条件で候補を絞り込み、そこから財務指標を使って1銘柄ずつ確認するという2段階のプロセスです。

まこの銘柄選定プロセス

使うツール:投資の森

  • 配当利回り3.5%以上
  • 過去10年以上減配なし

ステップ2|財務指標で1銘柄ずつ確認する

使うツール:IRバンク

  • 配当性向・自己資本比率・業績トレンドなど

この2段階を踏むことで、利回りだけで飛びついて減配に遭うリスクを大幅に下げられます。それぞれ詳しく解説します。

タップできる目次

ステップ1|投資の森でスクリーニングする

投資の森は、高配当株の絞り込みに特化した無料サイトです。登録不要でそのまま使えます。

私が毎週の週刊高配当株ニュースでも使っているツールで、配当利回りや増配年数でのスクリーニングはもちろん、「やめとけ高配当ランキング」という危険銘柄を除外するためのランキングもあります。

投資の森でのスクリーニング手順
  1. サイト上部メニューの「高配当」から「高配当ランキング」を選択
  2. 配当利回りで3.5%以上に絞り込む
  3. 出てきた銘柄を「やめとけ高配当ランキング」と照らし合わせて危険銘柄を除外する
  4. 残った銘柄をウォッチリストに追加してステップ2へ

条件① 配当利回り3.5%以上

東証プライム市場の平均配当利回りは約2%前後で推移しています。3.5%以上というのは、市場平均の約1.75倍以上の配当を出している企業だけを対象にするということです。

ここで重要なのが、利回りが高すぎる銘柄は危険なサインであることです。配当利回りは「配当金÷株価×100」で計算されます。利回りが上がるパターンは2つしかありません。

  • 配当金が増えた(良いパターン)
  • 株価が下がった(危険なパターン)

雑誌の高配当ランキング上位に並ぶ銘柄には、業績が悪化して株価が下がった結果、利回りが高く見えているだけの銘柄が混ざっています。そういった銘柄はいずれ減配になります。

実例|あおぞら銀行 (8304) の教訓

あおぞら銀行はかつて配当利回り約6%の高配当株として個人投資家に人気がありました。しかし2024年2月、米国オフィス不動産向け融資の損失処理により業績が黒字予想から一転赤字に転落。下半期の配当は無配となり、年間配当は154円から76円へ半減。配当利回りも大きく下落しました。

参照:株探

利回り6%超は減配リスクのサインかもしれません。

条件② 10年以上減配なし

10年以上減配なしということは、少なくともコロナショック(2020年) を乗り越えて配当を守り続けた企業だということです。

さらに私が重視しているのは連続増配年数の長さです。

三菱HCキャピタル (27期) やショーボンドHD (17期) のように20年近く増配を続けている企業は、リーマンショック (2008年)・東日本大震災 (2011年) も乗り越えた実績があります。

10年を最低条件としつつ、できるだけ長い銘柄を優先しています。

未曾有の経済危機が来ても配当を削らなかった。ただの運ではなく、財務の強さ・ビジネスモデルの安定性・経営陣の株主還元への意志の証明です。

減配なしよりさらに強いのが連続増配です。毎年配当を増やし続けている企業は、利益が成長し続けている証拠でもあります。

銘柄連続増配配当利回り配当性向
三菱HCキャピタル (8593)27期連続約3.1%約42%
ヒューリック (3003)13期連続約3.6%約42%

株価・利回りは変動します。購入前に最新情報をご確認ください。

ステップ2|IRバンクで財務を1銘柄ずつ確認する

スクリーニングで絞り込んだ候補を、IRバンクで1銘柄ずつ確認します。こちらも無料・登録不要で使えます。

IRバンクでは過去10年以上の業績データ(売上高・営業利益・配当推移・配当性向など)を一画面で確認できます。スクリーニングはあくまで入口です。最終的な購入判断はここで行います。

IRバンクでの確認手順
  1. IRバンクの検索窓に銘柄名または証券コードを入力
  2. 「決算」のリンクを開いて過去10年分の業績を確認
  3. 配当推移・配当性向・自己資本比率・売上・営業利益の5つをチェック
  4. すべて基準を満たしていれば購入候補に残す

確認する指標と私の目安はこちらです。

指標私の目安なぜ確認するか
配当推移10年以上右肩上がりスクリーニングの条件②を実際のデータで再確認する
配当性向30〜70%80%超は利益のほぼ全部を配当に回している状態。業績悪化で即減配になるリスクが高い
自己資本比率40%以上が目安借金が多い企業は不況時に配当を削りやすい
売上・営業利益の推移直近3〜5期で横ばい以上業績が右肩下がりの企業はいずれ配当を維持できなくなる

候補が見つかったら「買い時」をどう判断するか

2段階のプロセスを経て購入候補が決まっても、「今が買い時かどうか」で迷う方は多いです。

私の考えはシンプルで、完璧な買い時を狙わず、基準を満たした銘柄を少額から積み立てていく方針をとっています。

ただし、以下の2点は意識するようにしています。

買い時を探す際の注意点
  • 過去の配当利回りの推移と比較する:IRバンクで過去の利回り推移を確認し、現在の利回りが相対的に高い水準 (=株価が割安な水準) かどうかを判断する
  • 相場全体が下落した局面を活用する:業績に問題がない優良銘柄が市場全体の下落に引きずられて下がったタイミングは、仕込みの好機になることが多い

高配当株は長期保有が前提です。数年後・数十年後の配当収入の積み上がりを考えると、多少高い株価で買っても増配が続けば取得利回りは上がっていきます。「完璧なタイミング」を待ち続けて買えないリスクの方が、長期投資では大きくなりがちです。

何銘柄に分散すればいいのか

「1銘柄に集中しない」とは言うものの、何銘柄を目安にすればいいのか迷う方も多いと思います。

私自身は現在29銘柄を保有していますが、最初からこの数だったわけではありません。

分散の目安(私の考え方)
  • 最初:1〜3銘柄から始める。まず配当金を受け取る体験をすることが大事
  • 慣れてきたら:30銘柄を目指す。業種・セクターを分散させると1社の減配リスクを吸収しやすくなる
  • 長期的に:100銘柄。1銘柄が減配しても全体への影響が限定的になる水準

注意したいのは、銘柄数を増やすことが目的にならないことです。基準を満たした銘柄だけを少しずつ増やしていくのが正しい順序です。基準を下げてまで銘柄数を増やす必要はありません。

「やらないこと」も決めている

投資基準は「やること」だけでなく、「やらないこと」を決めておくことが重要です。

まこの「やらないこと」リスト
  • 利回りランキング上位だけで銘柄を選ばない
  • 基準を下げてまで銘柄数を増やさない
  • 話題になっている銘柄を追いかけない

    まとめ

    銘柄選定プロセスまとめ
    • ステップ1 (投資の森):配当利回り3.5%以上×10年以上減配なしで候補を絞る。「やめとけランキング」で危険銘柄を除外
    • ステップ2 (IRバンク):配当推移・配当性向・自己資本比率・業績トレンドを1銘柄ずつ確認する
    • 利回り6%超の銘柄は株価下落が原因の場合が多く特に注意 (あおぞら銀行の事例)
    • 買い時は完璧を狙わず、基準を満たした銘柄を少額から積み立てる
    • 分散は最初1〜3銘柄→慣れたら10銘柄→長期的に20〜30銘柄を目安に
    • 「やらないこと」を決めることが長期投資を続ける上で同じくらい重要

    私が実際にどんな銘柄を保有しているかは別の記事で公開しています。

    ≫ 高配当株保有銘柄を一覧で紹介

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