高配当株投資を始めた人の多くが「将来的に配当金で生活の足しにしたい」と思っています。でも「年間120万円(月10万円)」という数字は、最初はとてつもなく遠く感じるはずです。
私自身、今も120万円を目標に向かってコツコツ積み上げている途中です。この記事では現実的な数字をもとに、120万円までの道筋を段階別に解説します。
「自分には無理」と思う前に読んでください。思ったより現実的です。
まず数字を把握する:120万円に必要な元本はいくらか
年間120万円の配当金を受け取るには、利回りによって必要な元本が変わります。
| 平均配当利回り | 必要な元本(税引前) | 必要な元本(NISA活用・非課税) |
|---|---|---|
| 3.0% | 約5,020万円 | 約4,000万円 |
| 3.5% | 約4,300万円 | 約3,430万円 |
| 4.0% | 約3,770万円 | 約3,000万円 |
※税引き後120万円(NISA非課税)の場合は非課税欄、税引き後(約20%課税)で手取り120万円を目指す場合は税引前欄を参照。
「3,000〜4,000万円必要なのか」と感じた方もいると思います。でも重要なのはこの全額を自分で貯める必要はないということです。連続増配株に投資すれば、配当金が増え続けることで「取得単価ベースの利回り」が年々上がっていきます。
連続増配の複利効果:取得単価ベースの利回りが上がる仕組み
高配当株投資の本当の力は、時間が経つほど取得単価ベースの利回りが上がっていく点にあります。
例として三菱HCキャピタル (8593) を見てみます。
三菱HCキャピタル:取得時期によって変わる実質利回りのイメージ
- 2026年に1,400円で購入 → 予想配当45円 → 利回り約3.2%
- 5年後に配当が55円になっていた場合 → 取得単価ベース利回り 約3.9%
- 10年後に配当が70円になっていた場合 → 取得単価ベース利回り 約5.0%
※あくまでイメージです。将来の配当金を保証するものではありません。27期連続増配という実績をもとにした試算です。
株価が動いても、配当金が増え続ければ取得単価に対する利回りは上がり続けます。これが連続増配株を長期保有することの本質的なメリットです。
段階別ロードマップ:1万円から120万円まで
一気に120万円を目指すのではなく、段階的な目標を設定して積み上げていきます。
ステージ1:年間1万円(まず体験する)
- 目安の投資額:約30万円
- 目標:配当金の入金を体験する・投資を継続する習慣をつくる
- やること:S株で複数セクターに分散する。配当金が入金されるのを確認する
最初のステージで大切なのは金額ではなく「体験」です。配当金が入金された瞬間の感覚が、投資を続けるモチベーションになります。少額でもかまいません。
ステージ2:年間10万円(月1万円に近づく)
- 目安の投資額:約300万円(利回り3.5%想定)
- 目標:配当金を再投資に回す
- やること:配当金が入ったら買い増しに使う
このステージから「配当金を再投資に回す」という複利の仕組みが動き始めます。年10万円の配当金をそのまま使わずに投資すると、翌年はさらに配当金が増えます。
ステージ3:年間30万円(月2.5万円・生活費の一部を補える)
- 目安の投資額:約850万円(利回り3.5%想定)
- 目標:生活費の一部を配当金で賄えるようになる
- やること:割安なタイミングを意識した買い増しを継続する
ステージ4:年間60万円(月5万円・サイドFIREの入口)
- 目安の投資額:約1,700万円(利回り3.5%想定)
- 目標:住宅ローン・通信費・光熱費などの固定費を配当金でカバーできるレベル
- やること:NISA成長投資枠を最大活用。非課税の配当金の割合を増やす
ステージ5:年間120万円(月10万円・サイドFIRE達成)
- 目安の投資額:約3,000〜3,500万円(NISA活用・利回り3.5〜4%想定)
- 目標:月10万円の不労所得。副業・パートと組み合わせて働き方の自由度が高まる
- やること:増配の複利効果を最大化する
具体的な積み立て方:毎月いくら投資すれば到達できるか
仮に月3万円を高配当株に投資し続けた場合のシミュレーションです(利回り3.5%・配当金は全額再投資と仮定)。
| 経過年数 | 投資元本の累計 | 年間配当金(税引後・NISA) |
|---|---|---|
| 3年後 | 108万円 | 約4万円 |
| 5年後 | 180万円 | 約7万円 |
| 10年後 | 360万円 | 約18万円 |
| 15年後 | 540万円 | 約38万円 |
| 20年後 | 720万円 | 約70万円 |
※月3万円の積み立て・利回り3.5%・配当金全額再投資・増配なしの単純計算。実際の結果を保証するものではありません。
月3万円だけでは20年後でも年間70万円です。120万円に到達するには積み立て額を増やす・増配銘柄を選ぶ・相場の下落時に買い増す、この3つを組み合わせることが重要です。
120万円到達を早めるための3つのコツ
コツ①:連続増配銘柄を選ぶ
同じ利回りでも、増配を続ける銘柄を選ぶことで取得単価ベースの利回りが年々上がります。27期連続増配の三菱HCキャピタルや26期連続増配のリコーリースのように、増配実績が長い銘柄を軸に置くことが重要です。
コツ②:相場の下落時に買い増す
株価が下がる局面は怖く感じますが、高配当株投資家にとっては割安に仕込めるチャンスです。同じ元本でも、株価が10%下がれば取得できる株数が増え、配当金の総額も増えます。私は「割安と判断したときに買い増す」タイミング投資を実践しています。
コツ③:NISAの非課税枠を最大活用する
NISA(成長投資枠・年240万円・生涯1,200万円)を最大限使うことで、配当金への課税がゼロになります。これだけで手取りの配当金が増えます。年間120万円の配当金を目指すなら、NISAの枠をできるだけ高配当株で埋めることが近道です。
まとめ:今日できることから始める
ロードマップのまとめ
- まず1株買って配当金を体験する(ステージ1)
- 複数セクターに分散しながら年10万円を目指す(ステージ2)
- 配当金を再投資に回しながら複利を積み上げる
- 連続増配銘柄を選ぶことで時間が味方する
- NISAを最大活用して手取りを増やす
- 相場の下落を怖がらず割安な水準で買い増す
- 「急がずに、だが休まずに」続ける
私の現在の保有銘柄と配当金の状況は保有銘柄一覧で毎月公開しています。同じ目標に向かって一緒に積み上げていきましょう。
銘柄の選び方は高配当株の銘柄選定基準、今の水準でおすすめの銘柄はおすすめ銘柄【2026年版】をご覧ください。
※本記事のシミュレーションは将来の成果を保証するものではありません。投資にはリスクがあります。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。


