ヒューリック (3003) は、東京23区の駅近に約250件の賃貸物件を保有する不動産会社です。高配当株投資家の間では知名度が高い一方、「名前は知っているけど何をしている会社かよくわからない」という人も多いです。
私はヒューリックを実際に保有しており、NISA口座にも入れています。この記事では配当推移・利回り・私が保有する理由・買い時の考え方を正直に解説します。
免責事項:本記事は個人の見解であり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。株価・配当金・業績は変動します。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。数値は2026年4月初旬時点のものです。
ヒューリックの基本情報
| 証券コード | 3003(東証プライム) |
| 業種 | 不動産業 |
| 予想配当 (2026年12月期) | 67円(中間33.5円+期末33.5円) |
| 配当利回り | 約3.5〜3.9%(株価1,700〜1,900円台の場合) |
| 配当性向 | 約41% |
| 連続増配 | 13期(2026年12月期予想で14期目) |
| 権利確定月 | 6月・12月(※3月ではありません) |
| 株主優待 | 300株以上でカタログギフト(保有期間により増額) |
| 時価総額 | 約1.4〜1.5兆円 |
権利確定月に注意:ヒューリックは12月決算のため、配当の権利確定月は6月末と12月末です。配当を受け取るには、6月末または12月末の2営業日前(権利付き最終日)までに購入する必要があります。
ヒューリックとはどんな会社か
ヒューリックは2007年に独立したオフィスビル・商業施設の不動産会社です。もともとは旧富士銀行(現みずほFG)の銀行店舗ビルの管理を行う会社として始まり、その後積極的に物件を取得して成長してきました。
最大の特徴は「東京23区の駅から徒歩3分以内」という立地に徹底的にこだわっていることです。オフィスビル・商業施設・ホテルなど約250件の物件が、ほぼ全て都内の駅近に集中しています。
事業は3つのセグメントに分かれています。
- 不動産事業(収益の中心):東京23区中心の賃貸ビル・商業施設・マンション分譲
- 保険事業:法人向け保険商品の販売
- ホテル・旅館事業:「THE GATE HOTEL」「ふふ」などのブランドを運営
ヒューリックの配当推移:13年で24倍という驚異的な実績
ヒューリックの最大の魅力は連続増配の実績と増配スピードの速さです。
| 決算期 | 1株配当(円) | 前期比 |
|---|---|---|
| 2012年12月期 | 2.8円 | — |
| 2018年12月期 | 21円 | 増配継続 |
| 2021年12月期 | 33円 | 増配継続 |
| 2023年12月期 | 45円 | 増配継続 |
| 2024年12月期 | 54円 | +9円 |
| 2025年12月期(実績) | 62円 | +8円 |
| 2026年12月期(予想) | 67円 | +5円 |
2012年の2.8円から2025年の62円へ、13年間で配当が約22倍に増加しました。2026年12月期の予想67円まで含めると約24倍です。
長期保有の観点でこれが何を意味するか。仮に2012年に株価600円(当時水準)で購入していた場合、現在の配当62円を取得単価で割ると取得単価ベースの利回りは約10%になります。これが連続増配株に長期投資する醍醐味です。
2025年12月期決算と2026年12月期見通し
2025年12月期の本決算(2026年1月29日発表)は大幅増収増益でした。
2025年12月期 業績(前期比)
- 売上高:7,274億円(前期比+22.9%)
- 営業利益:1,868億円(同+14.3%)
- 経常利益:1,729億円(同+12.0%)
- 配当:62円(前期54円から+8円増配)
- 総資産3.51兆円まで拡大(積極的な物件取得が継続)
2026年12月期 会社予想
- 経常利益:1,850億円(前期比+7.0%)→ 15期連続過去最高益の見通し
- 配当:67円(前期62円から+5円増配)→ 14期連続増配へ
15期連続で過去最高益を更新し続けているという事実は、ヒューリックの事業の安定性と成長力を示しています。業績が落ちてから配当が増やせなくなるのが高配当株の「罠」ですが、ヒューリックは業績に裏付けられた増配を続けています。
私がヒューリックを保有する理由
理由①「東京都心の駅近」という立地の強さ
不動産投資で最も重要なのは立地です。ヒューリックは東京23区・駅徒歩3分以内という基準を徹底しています。テレワークの普及でオフィス需要が変化したといわれますが、都内の一等立地の物件は稼働率が安定して高い水準を維持しています。地方の物件と違い、空室リスクが低い。
旧富士銀行の店舗跡地から始まった会社であり、その頃から都内の要所に物件を持っています。「立地への執着」はヒューリックのDNAと言えます。
理由②配当性向41%で増配余力がある
配当性向が高すぎる銘柄は、業績が少し悪化するだけで減配リスクが生じます。ヒューリックの配当性向は約41%。利益の6割近くが手元に残っており、業績が多少落ちても配当を維持・増配できる余地があります。
理由③業績が15期連続で過去最高益更新中
配当を増やし続けるには、利益を増やし続けることが必要です。ヒューリックは積極的な物件取得と開発を続け、15期連続で最高益を更新してきました。これは連続増配の裏付けとして非常に強力な実績です。
理由④株主優待で実質利回りが高くなる
300株以上保有するとカタログギフトの株主優待があります。保有期間が長くなるほど内容が充実します。配当と合わせた実質的な総合利回りは、単純な配当利回りより高くなります。
ヒューリックの買い時:利回りで判断する
私は「配当利回り3.5%以上」を購入の基準としています。ヒューリックの場合、予想配当67円から逆算すると次のようになります。
ヒューリック 株価別の配当利回り(予想配当67円の場合)
- 株価2,200円 → 利回り約3.0%(やや高い・見送り)
- 株価2,000円 → 利回り約3.4%(基準に近い・検討水準)
- 株価1,914円以下 → 利回り約3.5%以上(私の基準を満たす・仕込み水準)
- 株価1,750円 → 利回り約3.8%(割安・積極的に買い増し)
- 株価1,600円 → 利回り約4.2%(かなり割安)
※予想配当は変動します。購入前に最新の配当予想をご確認ください。
2026年4月現在、トランプ関税ショックで株価が1,700〜1,900円台に下落しています。1,914円以下では私の選定基準を満たす水準です。業績に問題がない中での株価下落であるため、割安な仕込み機会と私は判断しています。
ヒューリックのリスクと注意点
- 金利上昇リスク:不動産会社は借入金が多く、金利上昇は調達コスト増につながる。日銀の利上げ継続は注視が必要
- 物件取得競争:都内一等地の物件は取得競争が激化。割高な価格での取得が続くと収益性が低下するリスク
- 不動産市況の影響:マンション分譲や物件売却益は市況に左右される部分がある
- 権利確定月の確認:6月・12月(3月ではない)。権利付き最終日を間違えると配当を受け取れない
ヒューリックとよく比較される銘柄
不動産セクターで高配当を狙う場合、ヒューリックと野村不動産HD (3231) が候補に上がります。
| ヒューリック (3003) | 野村不動産HD (3231) | |
|---|---|---|
| 配当利回り | 約3.5〜3.9% | 約4.0% |
| 連続増配 | 13期 | 14期 |
| 業績安定性 | 15期連続最高益 | 堅調 |
| 事業の安定性 | 賃貸中心で安定 | 分譲あり・景気感応度高め |
| 株主優待 | あり(カタログギフト) | なし |
利回りだけを見ると野村不動産HDが高い。一方、業績の安定性・株主優待・事業の収益構造の安定性ではヒューリックが優位と私は評価しています。両方を保有してセクター内で分散するのも一つの考え方です。
まとめ
ヒューリック (3003) まとめ
- 予想配当67円・配当利回り約3.5〜3.9%・配当性向41%
- 13年で配当24倍・連続増配13期(2026年12月期で14期目予定)
- 15期連続過去最高益という業績の安定性が連続増配を裏付けている
- 東京23区駅近特化という立地の強さが空室リスクを低減
- 私の買い水準:株価1,914円以下(利回り3.5%超え)から検討、1,750円以下で積極的に買い増し
- 株主優待(カタログギフト)も合わせた実質利回りはさらに高くなる
- 権利確定月は6月・12月(3月ではない点に注意)
不動産セクターの他の銘柄との比較は不動産株の高配当ランキング一覧で解説しています。また私が今の水準で買える銘柄として評価している銘柄一覧は高配当株おすすめ銘柄【2026年版】をご覧ください。
ヒューリックを1株から買えるSBI証券
※本記事の情報は2026年4月初旬時点のものです。株価・配当金・業績は変動します。最新情報は必ずIRバンク(ヒューリック)・Yahoo!ファイナンスでご確認ください。
※投資にはリスクがあります。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。

